2011年06月05日

とりあえずカタログの一部を紹介  業務用250m3デシカ


正直言って、デシカの新しいカタログを持てあましている。

今年の秋に、家庭用デシカ250m3が発売されることになっていた。
その発売に当たって、昨年9月からU地域、V地域、W地域の入居者の協力を得て、活きたデータ取りをしている最中。
メーカーのシミュレーションによる数値は発表されているが、どこまで信用してよいか。
実際に使って見ると、いろいろ疑問が出てくるし、発見もある。
少なくとも、今年の夏のデータを見るまでは、発言出来ないと考えていた。

ところが、家庭用とは別に、業務用の250m3のデシカが発表されてしまった。
業務用の500m3のデシカの実績は1000例近くあるらしい。
その中で、500m3の機種だけではなく店舗用などで250m3のものを開発して欲しいという要望がだされたのだろう。
このため、住宅用の発売は半年間先送りして来春に持ち越し、業務用のコンパクト商品の開発が優先されたらしい。
業務用と家庭用ではどこが違うか。
一番大きな違いは、業務用だと24時間運転ということはまずない。せいぜい12時間運転。
これに対して、家庭用は換気を兼ねているから24時間運転が大前提。
このため、運転停止時などの換気風量調節などが異なってこよう。
それと、業務用は天井吊りに対して家庭用は床置き式。
大きな違いはその程度。
基本性能は、業務用と家庭用では大きく違わないはず。

ということで、業務用250m3のカタログが発表された以上、来春までひたすらに待っていてくださいというわけにはゆかなくなった。
ともかく、カタログに書いてある点や、現時点で分かっているいくつかの点について、簡単に触れてみたい。

P1040683.JPG

まずこのデシカ。
除湿、加湿機能をメインとしているが、換気も行う。
そして、顕熱交の場合は問題がないが、ローヤル電機の全熱交のエレメントがそうであるように、和紙などの繊維系が多い。
このため、便所からの排気熱は回収出来るが、浴室からの排気熱はエレメントが故障するので回収が出来ない。個別の間欠運転となり、浴室にカビが生える懸念が出てくる。
これに対して、デシカの場合は熱交換機に吸着剤を直接塗布したハイブリッド素子を採用。
このため、エレメントが浴室の湿度で故障するという懸念はない。
ただ、メーカーの工場側のメンバーは排気ダクトの中に結露水が溜まって問題を起こすのではないかと懸念している。
しかし、24時間排気しており、浴室からの排気量は一般に40m3程度と多く、今までほとんど問題を起こしていない。
ただ、湿度には臭いが移るので、今まで排気側に光触媒機能を入れてきた。
その辺りの処置をどうするかが問題になってくる。

上の図では分かりにくいが、このハイブリッドデシカ素子はOAとRAの両方に付いている。
夏期は湿った外気を素子で吸着する。そして、一定の吸着を達したらOAとRAが入れ替わる。
つまり、吸着した湿度を40℃の低温で外へパージする。
その間、反対側の素子が、外気の湿度を吸着している。
この作業を交互に繰り返す。
冬期はこの逆。
つまり、換気の熱回収だけでなく、除加湿も一気に行うというのが今までの換気システムになかった新しい機能。

しかし、今までの熱回収はエレメントを介して行われ、その回収率を明示するようにJIS規格に謳われている。
ところが、HPサイクルにより吸着機能により熱回収している。このため、単純に熱回収率か何%かを表示出来ない。つまり、JIS規格がない。
このため、現時点では換気による熱損失係数が示せず、いわゆるQ値表示が正確に出来ないという問題点がある。
かなり高い熱回収率のはず。
それをどのように表現出来るかという問題を抱えている。

P1040691.JPG

さて、このデシカで夏期の相対湿度を40%、ないしはそれ以下に出来るかという課題。
今までの実験では、可能だと言える。
ということは、室内温度が28℃ではなく、30℃でも快適。
もし35%でも良いということであれば、32℃の設定温度も可能。
しかし、肌荒れの問題等があり、一概に相対湿度を低くすれば良いというわけにはゆかない。
だが、設定温度が30℃以上であれば、日射遮蔽さえ配慮すれば空調機による冷房運転の必要性が著しく少なくなる。
ただし、これについては個人差があるので、データを積み重ねるしかない。

そして、冬期は相対湿度を50%以上にすることは可能。
相対湿度が50%を維持出来れば、インフルエンザウィルス対策としてはこの上ない好条件。
とくに高齢者にとっては、ベストの環境が得られる。
ただし、冬期の室温を22℃と設定した場合、50%以上の相対湿度だとサッシに結露が生じる。
このため、地域にもよるがサッシのU値はどうしても0.8Wとか1.0Wが欲しくなってくる。
それが可能であれば、東京でQ値が0.8Wの住宅をつくることは比較的容易。
東京で熱損失係数0.8Wが達成出来れば、暖房費は限りなくゼロに近づけられる。
そして、今までの透湿膜の加湿では、水道管の敷設が不可欠で、これが様々なトラブルを起こしてきた。
水道配管レスで加湿が出来ると言うのは有難い。
そして、上の図にあるように、除加湿のCOPは4.81を達成している。

P1040690.JPG

細かくて読みづらいが、電源は単相200V。
そして、圧縮機を内包していることもあって重さは120キロと重い。
天吊りだから、その配慮が必要になってくる。
そして、問題は電気代。
これについては、加湿暖房時、除湿冷房時、あるいは中間期における消費電力のシミュレーションが書かれているが、これは実際のデータに依らないと判定出来ない。

やはり結論は、実測データ待ちということになってしまう。



posted by uno at 16:00| Comment(0) | 冷暖房と除湿 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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