2012年01月05日

中越地震で基礎はほぼ無傷。地盤改良の必要性は・・・


東日本大震災のマグネチュードの最初の発表は8.4でありそれほどでもないと判断した。
とろが途中で8.8に変更されて慌てた。これは大きな津波がくると・・・。
ところが、翌日になってさらに9.0と変更され、最大規模の地震であったことが後になって知らされた。
これは、最初に三陸沖の地層が動き、それに即発されて仙台沖、福島沖が連動し、相対的に大きな数値になったから。
したがって、個々の地震の震度は5強から6弱が多く、最大でも6強であり、阪神淡路や中越地震のように7という揺れはなかった。
したがって震度だけでみれば、日本中どこでも起こり得るありふれた規模。
建築屋として、とりたてて騒ぐことは一つもない。

しかし今度の地震は、3つの地層の動きが連続したので、揺れている時間が非常に長かった。
このため、津波の規模と範囲が広範囲になったことと、浦安などの埋め立て地を中心に激しい液状化現象が起こった。
この液状化現象を見て、各地で液状化に対する研究や対策が用意されてきていることは喜ばしい。
しかし、必要以上に騒ぎたてることはない。
まして、一部の悪徳業者の口車に乗せられ、不必要な土壌改良工事をやる必要はない。
従来の地盤調査に、液状化の要素を加えて地耐力を測定するだけで良い。
それと、過去の大地震で住宅の基礎の被害がどの程度であったかを、再確認、再認識しておくこと。

震度7の阪神淡路地震では、なかり基礎がやられていた。
やられている基礎は、すべて無筋。
如何に神戸では地震が少なかったからといって、無筋コンクリート基礎を平気で施工してきた業者の存在と意識には呆れた。
こんな業者は、建築屋として失格者というよりは犯罪者。
責任を追及されることはあっても、同情の余地は一つもない。
そして、有筋コンクリートでは、それほど激しい被害を見かけなかった。 ただ、1ヶ所のみっともない現場を除いては・・・。
基礎までを工場生産化して、そのことをセミナー会場などで自慢げに発表していた鉄骨プレハブメーカーのA社。
その基礎は、文字通り 「布のような一体 (帯) 構造の布基礎」 ではなかった。
ジョイント部分がツギハギ。
このため、ジョイント部分で引き剥がれて見事に横転。
以来、鉄筋そのもののプレハブ化は それなりに進められてきているが、コンクリーの打設は現場で行われている。

一方、豪雪地川口町を中心に震度7、最大ガルは2500という烈震に見舞われた直下型中越地震。
信じられないほどの激しい最初の上下動。
ホールダン金物がちぎれている現場を目撃して、旧来の軸組工法用の薄っぺらな金物への信頼感が完全に吹き飛んだ。
とくに、激震地と言われた武道窪と田麦山地域の被害はひどかった。
なにしろ、豪雪地だから4寸から5寸の太い柱を使っている。
柱の太さに伴いスジカイ厚もただごとではない。
それなのに倒壊率は90%以上。
木軸のスジカイ工法の限界を痛感させられた。
以来、私は金物工法で集成材による4寸以上の柱梁と面材を使っていない木軸は、信用しないことにしている。
よほどしっかりとした神社仏閣並の構造体でない限り・・・。

このように、建築物はひどい被害を受けていだが、基礎がやられている現場は、田麦山の一ヶ所で見ただけ。
しかも、破損したり倒壊していたわけではない。亀裂が入り、水平と垂直がやや失われていた程度。
豪雪地だから、雪が2メートル程度積もるという前提で住宅計画がなされる。
つまり、1階の基礎が1.8メートル以上と高い。
いわゆる高床式で、1階のコンクリート部分は倉庫とかガレージとして使われている。
したがって、基礎も厚く 手抜きは全くなし。

いいですか。
地盤がしっかりした地域だと、鉄筋入りの土間床だと、震度7の烈震、しかも2500という信じられないガルに見舞われても、基礎が壊れるとか 傾くことは皆無。
まともな地場ビルダーが施工した住宅だと、地盤改良工事などは全く不要。

しかし、地盤改良工事がどこでも不要ということではない。
多摩地域を中心に東京、横浜、埼玉、西千葉で仕事をした経験では、10〜15%の敷地で地盤改良を行う必要があった。
当然のことながら地盤調査は全ての敷地で行い、地耐力を確かめる。
よく言われるように、地盤改良を必要とする主なる条件は以下。

(1) 地名に「河」「沢」「沼」「沿」「瀬」「湖」「江」「浦」「浜」「池」「谷」などの名称がついている町。
(2) 傾斜のある山を切り開いた「切り土」ではなく「盛り土」のある造成地。
(3) かつて大きな河の河川敷だった地域と埋め立て地。

まず、(1) だが、地名が例えば 「天沼」 であっても、全て地盤改良が必要ではない。
反対に、「原」 とか 「岡」 という地名が付いた町でも、当該宅地は地耐力が弱く、地盤改良が不可欠という場合もある。

(2) 段々畑のような新開地が多かったのは横浜の郊外。
また平地なのに、一部に穴を掘った跡が残っていたり、部分的にかなりな盛り土があって、地盤改良を必要とするところもあった。

(3) 関東平野では、多摩川はそれほど河川敷が移動していない。
川のすぐ脇でも、地盤改良の必要がないところが多かった。 下流域は調べたことがないので 何とも言えないが・・・。
これに対して荒川と利根川は、過去に河川敷がかなり頻繁に移動しているので、地盤調査を行うとほとんどで改良工事が発生。
とくに、浦和、川口、越谷などという 「浦」 「川」 「谷」 の地名がつく埼玉県の一部では、改良工事が常識と言うところが比較的に多かった。
しかし、全てではない。
また、「沢」 のつく所沢では、厚い関東ローム層のところが多く、私が見回っていた範囲では地盤改良をする必要はなかった。
それと、強調しなければならないのは、液状化現象を起こすのは 浦安に代表されるように海や湖沼の埋め立て地。
大都市近郊での大規模な造成地でない限り、簡単に液状化現象は起こらない。

したがって、土地を入手する際には、きちんとした地盤調査報告書を入手すること。
そして、不必要な地盤改良にカネをかけるのではなく、スジカイに依存しない耐震性の高い木質構造を選択してゆくこと。
これが、耐震性の高い家づくりで 守らねばならない最低条件。


posted by uno at 09:29| Comment(1) | 技術・商品情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今年こそ童貞脱出したい!と思っている童貞の皆さん、おまたせしました!この童貞卒業チェックサイトで今年最初の運試し!あなたは実は童貞卒業目前かもしれませんよ!?
Posted by 童貞 at 2012年01月07日 10:58
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。