2012年10月20日

920社も参加した中小企業総合展で発見した3つの新商品


先にネット・フォーラム欄で紹介したように、「中小企業総合展 JISMEE2012」 がさる10月10〜12日の3日間開かれた。
こんな展示会があるとは、今まで知らなかった。 
なにしろ、部品・製造技術、 情報・通信、 流通・物流、 ビジネス・教育、 環境・都市、 住宅・建築、 新エネ・省エネ、 医療・バイオ、 福祉、 生活・文化、 食品など、関心のある分野が11もある。ビックサイトの東1、東2、東3のホールになんと920社も出展している。海外からの出展コーナーを含めると1000社以上。
そのうちの5%の50社が、何だかだと言って住宅に深く関わっている。

ジャパンホームショーと会場の広さは変わらないが、一方はせいぜい出展社数が300社以内。その3倍以上の出店社数に圧倒された。 
ホームショーのように一社がいくつものブースを借りて大きく展示していると言うことはない。 全社が同じ狭いブース。 それがところ狭ましと 屋台のように並んでいる。
それを1つ1つ見て、新しい発見をしょうというのだから、まさに 「宝探し」 状態。
最低3時間の時間をかけないと満足に見て回われない。 それを、「2時間もあれば十分」 と勝手に思い込み、午後の3時に入館したのが大間違い。 残念ながらいくつかを見落とすことになった。
しかし私個人、面白いと感じた発見が6件あった。
そのうちの3件はまだ揺籃期で、商品としての完成度が低い。したがって皆さんに紹介出来る段階にきていない。 残りの3点に絞って紹介したい。

前から温めていたテーマに「雷対策」がある。
昔から、「地震、雷、火事、親父」 と言う、4大恐ろしき物。
この中から、最初に「親父」が姿を消した。 
地震と火事に対しては、ツーバィフォーをオープン工法として日本へ導入することが出来、直接・間接的な影響でかなり解消出来たと考えている。 しかし、外壁や床が一体構造化していないパネルによる怪しげなツーバィフォー工法が横行。 
また、下町の古い木造住宅群が直下型地震で火災旋風を起こすかもしれない。 関東大震災では110の火災旋風が発生し、死者行方不明者約11万人のうち、ほとんどが火災による死者だったと言われている。 1火災旋風当たり1000人の焼死者が出たという恐ろしい勘定。
もし、初期消火に失敗し、火災旋風が起きたら、ツーバィフォー住宅や鉄筋コンクリート住宅も 決して安心ではない。

そして、次に控えるのは雷。 
私は700棟近くの住宅を提供してきたが、落雷による被害は一つもなかった。 このために、落雷事故は飛行機事故と同じできわめて確率の低い事故であり、避雷針を備えて雷鳴の恐さを我慢出来れば、それほど恐ろしいものではないと考えていた。
ところが雷銀座の群馬県では、事情が全く異なっていた。
以前に、マイスターハウスのお客で、雷の被害を受けた前橋の高橋邸を訪ねて 被害の実態話を聞いたことがある。
「ドカーン」 という大きな音がして停電。 「近くへ落ちたな」 とご夫妻で話していたらキナクサイ臭い。 2階へ上がって見たら寝室の石膏ボード2ヶ所がめくれて穴が開いていた。 石膏ボードの家でなかったら火事になっていたところ。 そして2階のクーラー全部と、1階のテレビと電話、ドアホーン、アンテナもブースもやられていた。
「外壁は何一つ損傷していないから、矢張りアースかクーラーのドレーンから拾ったのでしょうね。 壁の修理、ドアホーン、クーラーは保険が効くけどテレビは効かない。このため、それ以来は雷が鳴るとテレビのコードを引き抜いています」 という。
そして、一番困ったのが電話の不通。 1階のクーラーと冷蔵庫が助かったので最低限の生活は出来たが、当時は携帯を持っていなかったので、訪ねてきた会社の人の携帯をずっと借りまくったという。

マイスターハウスによると、前橋展示場が落雷の被害をうけ、1週間ばかり営業停止を余儀なくされたことがあるし、毎年1%程度の施主が落雷被害に遭っていると言う。
最近はコンピューターの時代。 事務所や自宅でコンピューターがやられたらプランも見積もりも構造図も吹き飛んで、仕事にならなくなる。
そこで、素人考えで雷予報が出たら、分電盤の主要な電源が自動的に落ちる装置が開発されていないだろうかと東電などに聞いてまわった。 なかなか良い返事が得られなかった。
ところが、今年の9月末にテレビ東京が、従業員270人という中小企業でありながら、雷テクノロジーセンターという素晴らしい雷発生の実験装置を持っている音羽電機工業を紹介していた。
雷に特化したプロの集団がいることが分かった。
早速電話したら、中小企業総合展へ出展するという。 そこで、初日に駆けつけたと言う次第。

いろいろ聞いてみると、雷の被害を最も受けているのが業務関係で、落雷対策が最も進んでいるのが工場などの企業だという。
・高圧電源  ・低圧電源  ・制御電源  ・電話回線  ・通信回線  ・太陽光発電システム
・接地間 そして最後に住宅用。
たしかに、私どもは商売として住宅のことを第一義に考える。 しかし、落雷で工場の操業が出来なくなったり、事務所が電話やコンピューターが使えなくなったりしたら、その被害は甚大。
単に避雷針を設ければよいというものでないことが良く分かった。

そして、住宅の場合は雷の侵入経路が4つある。
1つは電源線。 コンセントにつながっているほとんどの家電や照明が、電源線から被害を受ける。
2つは通信線。 電話回線やケーブルテレビ、インターネット回線がこれ。
3つはアンテナ。  テレビのアンテナなど。
4つが接地線。  アース線など。
つまり、これらの4つの侵入経路から、雷は家の中に入ってくる。 私が考えていたような単に分電盤のブレーカーを落とせばよいという単純なものではない。
それぞれ4つの侵入経路に、適切なアスレタ (SPD) を取り付けない限り、雷から各種の機器を守ることが出来ない。
このほかに、太陽光発電対策用アスレタもあるのだが、今回は省略させてもらう。

ホームアスレタとテレプロテクタ.JPG

まず、電源線と接地線。
これはホーム分電盤の中に取り付ける「ホームアスレタ」が、被災防止の役目を担う。
上の写真の右側の機器。 かなり小さい。
小さいのは、ホーム分電盤に納めるため。 大きな分電盤だと、大きな機種を使うことができるが、一般家庭ではこれが標準品。 価格は工事費別で8000円とか。
電源線に落雷があったとか、前橋の高橋邸のように接地線から落雷を拾った場合は、このホームアスレタが破壊することによって、家の中に雷が入ってこないようになる。
したがって、落雷があれば、このホームアスレタが壊れていないかどうかを確かめねばならない。そして破壊されていたら、直ぐに取り換える必要が・・・。
この故障の有無をどのように見極めるかについては、音羽電機のプロに聞いていただきたい。

次は、電話回線とコンピューターに繋がっている通信線。
これに用いるのが上写真左の「テレラインプロテクタ」。
このプロテクタにはいろんな種類がある。それぞれの用途に応じて、プロに最適機種を選んでもらうこと。

TV同軸ケーブル.JPG

そして、アンテナに付けるのが、上写真の「TV同軸ケーブル用SPD」。
しかし、CATV同軸ケーブルを引きこんでいる場合は、上記のSPDだけではダメ。
各テレビとパソコンにそれぞれ「TVプロテクタ」を付ける必要があるとのこと。
したがって、最低で3個のSPDが必要で、CATV同軸ケーブルを引きこんでいた場合には6個以上が必要になる勘定。
価格は、一概には言えないが、工事費別で3万円から5万円程度ではないかという。
それで、雷の被害から全ての家電を守れるとしたら安いものだと思う。 ただし、私は雷のことに関してはズブの素人。音羽電機のシステムを導入すれば絶対安全だと保証することはとても出来ない。その点は、よくメーカーに確かめてください。

次はNHKが取り上げた 「LED照明の青色光を浴び過ぎると、睡眠のリズムが乱れるなどの影響が出るおそれが高い、ということで、眼科医などで構成する研究会が本格的な研究を開始し始めた」 というニュース。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121010/k10015627211000.html

青色発光ダイオードでは、中村修二氏が日亜化学工業に200億円を請求し、東京地裁がそれを認めたとのニュースで、私のような素人までもが関心を持たされた。
技術的なことは何一つ分かっていない。 ただわかっているのは、今までの蛍光灯は電子を電離したイオンにぶつけて発光させるのに対して、LED蛍光灯は半導体を使って電子エネルギーを直接光に変換する素子、という程度のこと。
そのLED蛍光灯が、医療機関でも使われるようになってきており、とくにベッドのある病棟で使うことは問題が多いらしい。 研究会が始まったばかりなので、まだ結論が出たわけではないが、NHKが取り上げとなると関心を持たざるを得ない。

エコらる蛍光灯.JPG

朝、そんなニュースを聞いたので、必然的にLED照明の展示が気になっていた。
そこで、目にとびこんできたのが「エコらる」社の蛍光灯。
上の写真で3本並んでいる中で、一番左の光の幅が細い蛍光灯がそれ。
消費電力計で他の2本と比べて見ると間違いなく半分。 それでいて明るい。 約20Wの電力で40Wの明るさ!! というのは間違いない。 
技術屋の社長さんは、「寿命は今までの蛍光灯の約5倍超の3万時間と長寿命。 青色を控えており、昼光色、昼白色など7種類の柔らかい色を揃えているのでどの職場にも最適。 とくに医療関係には絶対のお薦め。 40Wの蛍光灯の稼働温度は75℃だが、エコらる蛍光灯の稼働温度は35〜40℃。したがって、1本に付き年間500円の冷房費の節減になります」 と力説。 確かにそうだろうが冬期の暖房費がその分必要になる勘定・・・。

なぜ20Wで40Wの明るさが実現出来るのかを聞いたが、残念ながらこちらの知識のなさで消化不良。
ともかく、高周波インバーターの電気回路コントロール装置と電源感知器の動きを制御し、ツーウェイ回路を形成。 高周波を利用した放電で蛍光灯を発光させている。
いままでの蛍光灯は、発光と同時に余分な熱を出して電力を消費しているが、エコらる蛍光灯は発光はするが熱を使わないので使用電力が半分で済む。 それに、いままでの蛍光灯は安定器が必要で、これにも電気代がかかっているし、寿命は10年と言われており、取換えが必要になる。 
「したがって、当初コストは今までの蛍光灯に比べると高いが、長期的にみると安い」 と断言。
価格は、一本5000円という。 たしかに今までの蛍光灯が400〜500円に比べると10倍以上。
しかし、LEDの一本1万円に比べると半値。 LEDが持っている青色で目がやられる問題点がないとすれば、LEDに変わって普及するかも知れない。 ただし、家電の量販店ルートでは売らないという。

ウィンドウィル.JPG

裏側.JPG

最後はエア・オプト社の「ウィンドウィル」。
私は天井付きのスーパーインバーターエアコンが大嫌い。 展示場はソフトで風を感じないセントラルシステムだったのでいくら長くお客と話をしていても平気。お客もその心地よさに大満足。 ところが、貸しビルの本社では天井付きのエアコンの痛さには泣かされた。とくに女性社員には辛い思いをさせた。 食事へ行っても天井エアコンの店だと逃げ出した。最悪のシステムだと思う。 
そのエアコンからダクトを引いて、広い範囲に空気を拡散しようというのがオプト社のシステム。 だから、本来だったら見向きもしない商品。
私が面白いと思ったのはシステム全体ではなく、電気を一切使わない気流撹拌吹出し口。
ダクトによる天井吹出し口からは、夏は滝のような痛い冷気落ちてくる。 拡散させるといういくつかの吹出し口を採用してみたが、いずれも失格。モロに冷気が降下。 したがって、天井面から吹降ろしている各社のセントラルシステムは、どれも断熱・気密性能不足住宅用で 消費者に不快感を与えるシステムばかり。

ところが、このウィンドウィル吹出し口を裏から見ると、空調機の風でフアンの中の二重になったプロペラが自動的に回り、室内の空気と混ぜて冷気を送るようになっている。
「この、吹出し口だけを欲しい」 と言ったら、「ダメです」 と言われたが・・・。
本当に、どれほどの効果があるかを展示会場で確かめることができなかった。 あるいは思ったほどの効果がないかも知れない。しかし、今までの天井吹出し口よりはかなりマシなはず。








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