2012年12月15日

電力の化石燃料比が88%にも…。記念シンポジウムで霞むEV車。


10月上旬に開催された中小企業総合展。小さなコマで920社も出展していた。
それに対して出展者数は711社と数では及ばないが、何しろ2倍の広い会場一杯に日本を代表するほとんどの企業が出展している 「エコプロダクツ2012」。
13〜15日の3日間で、約19万人近い人々の動員を予定している。 
日本で最大の環境展示会であることは間違いない。 
なかでも毎年 小中学生が集団で見学会に参加しており、どのコマも幼い好奇が溢れていて、文字通り芋を洗う状態。

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しかし、ジャパン・ホームショー、PV Japan (再生可能エネルギーフェア) と続いたあとだけに、住宅関連では目新しい技術や展示物には出会うことは希少。
したがって、「使える新しい技術を探る場」 ということではなく、「日本の産業界全体の実態と、全体としてどの方向へ向かおうとしているかを知る場」 と割切って考えれば、必見となる。
中でも、私の最大の関心事はシンポジウム。
昨年は、「山は海の恋人」 の畠山重篤氏の記念講演に巡り会えて、味をしめた。
「海藻や魚を育てているのは、広葉樹がもたらしてくれるフルボ酸鉄だ」 という初めて聞く新しい学説にびっくりさせられた。
日本には2万1000もの川がある。 日本の山に広葉樹を植えて、日本列島のぐるり一周1kmの幅をノリシロのような汽水域としてコンブ類を植える。 そうすると、日本が放出するCO2のほとんどをコンブ類が固定してくれる!!  という説。 (2011年12月20日付、《海藻や魚を育てるのは鉄》を参照されたし。カテゴリ《シンポジウム・講演・展示会》から入るのが便利)

これに変わった今年のシンポジウムのテーマが、「環境を軸としたグローバル成長戦略」。
正しくは、「企業の成長戦略」 と書くべき。
経団連の副会長でコマツの坂根正弘会長が30分の基調報告をし、味の素の伊藤雅俊社長、ホンダの山本芳春社長、日鉱日石の西島弘也常務がそれぞれ45分ずつ講演するという内容。
会場は超満員。 そして、各社のトップが語る話は、たしかに参考になった。
しかし、私が紹介したいと思ったのは坂根会長の短い基調報告。 
ただし、入場するのが遅れ、空席が見当たらなかったので最後部での立ち聞き。 メモも満足に取れない状態だったので、発言のニュアンスがかなり違っている部分がある。 その点は、あらかじめお許しいただきたい。

エコプロシンポ.JPG

かつてテレビや新聞は、京都議定書をはじめとして気象変動を抑制するCO2削減については、非常に熱心であった。
ところがさる8日に閉幕した中近東・カタールのド―ハで開かれたCOP18に関しては、日本では報道らしい報道がなされていない。 CO2削減という基本的なテーマが、いつの間にか置き忘れられている。
そうした中にあって、多忙な坂根会長は ドーハへ飛んでいる。
そして世界各国から、先進国の義務として鳩山元首相が提案した25%削減公約の実現を、強く求められたという。
日本国は何百年に一度という大津波に遭遇し、原発が大きな被害を受けたことは世界の人々は熟知している。 
しかし、だからといってCO2削減という公約を免罪符にしてはくれない。
津波は津波、原発事故は事故。 津波や事故に対してはそれぞれの国が出来る範囲で支援をしてくれた。
原発事故があったから、CO2の削減を猶予してもらえると考えるのは日本人のとんでもない甘い考え。
とても許してくれそうにはないという。

たしかに2011.3.11以前は、電力に占める化石燃料比は62%だった。
それが、ほとんどの原発が稼働していない最近の日本の現状は、化石燃料比が88%へと大幅にアップし、世界で最も高い水準に。
このままでは、CO2を削減するどころか20〜30%の増になりかねない。
そのことを、世界が許してくれると考えている能天気な政治家が、なんと日本に多いことか!!
また、再生可能エネルギーが、いとも簡単に開発出来るかのように喧伝している無責任な政治家たち。
自然エネルギーというのは非常に密度の薄いエネルギー。 この比率を大きくしょうとするなら膨大な土地とか空間が必要になる。その大事なことを等閑視している。
原発を新設することは不可能だろう。 
だが、原価償却が済んだ安い原発、安全が確認出来たものは 今暫くは稼働させる。そして化石燃料の比率を減らし、CO2の削減を実現してゆかないと、日本は国際社会から完全に信用を失ってしまう。
脱原発で、88%も化石燃料に依存していることを、《最大の悪》 と考えねばならないということ。

原発に依存しているフランスや、水力に依存しているブラジルでは、電気自動車を採用することは即CO2削減に結びつく。
この場合は、非常に有効な選択。
しかし、電力の生産そのものが化石燃料に88%も依存しだした日本では、最近では電気自動車の方が、ハイブリッド車に比べてトータルでのCO2の排出が大きくなってきている。
EV車がCO2削減に貢献するからとの固定観念で、補助金を出すのは間違った政策。
ハイブリッド車の普及に努めるべき。 これが正しい選択。

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写真は会場に展示されていた、今年の夏よりセブン&アイが、配達に採用したトヨタの超小型EV車。

当社で発売しているショベルや大型ダンプなどは、生産工場段階でのCO2の排出量は全体の10%程度のものにすぎない。
如何に作業現場でのCO2の排出を減らして行くかと言うことが大きな課題になってきている。
このため、製品そのものの省エネ化に最大限の努力を払っている。
その一方で、国内の需要はたったの15%に過ぎないのだが、国内生産高は55%にも及んでいる。
そしてこれからは、工場の海外移転を出来るだけ少なくし、国内での生産比率を高めてゆきたいと考えている。
一週間前の日経が取り上げていたように、今後の3年間にコマツは国内の工場の合理化投資に300〜500億円を投資して、生産性を30〜40%上げて行きたいと考えている。その高い生産性をもたらす工場の具体的なディテールとロードマップも完成している。
これが実現できれば、あえて外国へ工場を移す必要がなくなる。
この生産性向上運動は、徹底した現場の見える化とエネルギー分析によるムダのカットの積み重ね。

ところが、われわれがそこまでシャカリキになって頑張っているのに、化石燃料比が88%になっても脱原発の方が最優先だと言うことで電気代がやたら値上がりするようだと、私どもの努力は水泡に帰してしまう。 
工場という就労の場とチャンスが、国内から脱出せざるを得なくなる。
そのことを、為政者は深く考えて頂きたい。
円高対策と、電力料金の安定化こそが、国内に産業を根付かせるポイントであるということを、真剣に考えていただきたい。

私は、これからは環境技術が核になる時代だと思う。そして、日本には優れた環境技術がある。
こうした技術を逃避させないための円高対策と電気料金の安定化に、最善の努力が払われることを切望したい。


記念シンポジウムの坂根会長の講演内容の紹介は、これぐらいにしておく。
あとは会場で見つけた面白い技術がいくつかあったが、紙数の関係で代表的な2つだけを紹介したい。

東レの炭素繊維.JPG

一つは、あまりにも有名になった東レの軽量な炭素繊維で造られた自動車のボディ。このほかに、内部の構造体も展示されていた。

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もう一つは新日鉄の画期的な大型電車両用の車輪。
しかし、これはあまりにも特種すぎるので、下の鉄鋼の防波堤付きの階段状住宅地のミニチュアの方を選んだ。 遊び心に過ぎないが、ゼネコンの展示場にあったミニチュアよりも、何故か心に響くものがあったから…。










2012年11月15日

家庭用デシカは135キロ全部がボンネット!!  2012ジャパンホームショー


今年のジャパンホームショーは昨14日から16日までの3日間ビックサイトで開催中。
実はノロウィルスにやられ、医者からは絶対安静中と言われたが、初日にムリをして出かけてきた。

今年の最大の見ものは、何と言ってもダイキンの家庭用デシカ。
発売開始を1週間後に控えての、初公開。 
実はデシカに出会って、今年で3年目。その間、覆面走行する試作カー同様に、業務用にしても家庭用にしても外観のスタイルは良く見てきたし、走行データもそれなりに把握していた。 しかし、ボンネットを空けて中を見たのは今回が初めて。 撮影禁止と言われたのだが、下記の遠距離からの撮影を何とか担当課長に許可をしてもらった。 

ダイキン.JPG

この写真では、ボンネットの中身がどうなっているかが良く分からない。(分からない位置から撮っているのだからご了承あれ)
しかし、顕熱交や全熱交などの熱交換機を見てきた者にとっては、内部がまるきり異なることに驚かせられる。
今までの熱交というのは全熱なり、顕熱のエレメント (熱交換素子) がドカーンとあって、後は給排気のダクトに接続されているだけ。あとはプレヒーターが内蔵されているかどうかが違う程度で、それほど驚くべき機能は詰まっていない。 言ってみればスカスカ。
ところが熱を交換するだけでなく、湿度を交換するということは、私どもの想像を絶する作業だと言うことが良く分かった。

家庭用デシカの外形は700×720で高さが1410の床置き式。正直なところ、これほど大きな図体は不要ではないのかと考えていた。
ところが、内部は虫取りフィルター、外気用花粉フィルター、ファン、2つの空気通路切替えダンバー、ハイブリッドデシカ素子、空気通路切替えダンバーやプラスチック製の防水板、圧縮機をはじめとする各種電気制御装置などが目一杯に詰め込まれている。
このため、当初よていされていた120キロより15キロも重さが増え、135キロにもなっている。
よくもこれまで詰め込んだものだと、工場の技術者に脱帽。
つまり、自動車のボンネット以上にいろんな機能が詰め込まれている。
熱交換機のように空気が流れているだけのスカスカ空間とは全く異質のもの。
したがって、前回「本体価格だけで100万円だと軽自動車よりも高い」と難癖を付けたのはどうやら間違いで、不徳の致すところと言わざるを得ないようだ。
潔く頭を下げるが、今まで最大の理解者だったはずの者に、ボンネットの中を隠していたメーカー側にも大きな責任があるはず。

ただし、この商品がその性能を最大限に発揮してパカパカ売れるかとなると、その販売価格からみて大きな疑問符がつく。
何回も指摘するが、この商品は大きな2つの特徴を持っている。
その2大特徴が住宅メーカーやビルダー、さらには設計者工事店に正しく理解されず、デメリットとして評価されている向きすらある。
1つは、このデシカはQ値が1.0W以上の高性能住宅で、C値が0.6cu/u以上の高気密住宅に最適な商品だという点。 その最大のメリットをメーカーは声高に謳っていない。 
日本の大手住宅メーカーの実力に遠慮してか、超高気密・高断熱住宅に最適商品であることを謳うことが、悪いことであるかのような卑屈な態度が見えすぎる。 
ご案内のように、日本の省エネ基準はQ値 (熱損失係数) からU値 (熱貫流率) へ舵を切り替えようとしている。 熱交換換気を含めたQ値ではなく、躯体のU値だけを問題にしょうというのは、世界の常識に逆行する犯罪行為とも言える。 これは、どこまでも消費者のためではなく、大手住宅メーカーとタッグを組んだ国交省の陰謀。
それが、家庭用デシカにとっては逆風となって吹き当たる可能性が高い。大手メーカーは、今まで以上に知らぬ顔を続けよう。

だから、逆説的に言えば、地場ビルダーにとってはこの家庭用デシカを扱うことが最大の差別化商品として活用出来る絶好のチャンス。
ところが、関東以西の地場ビルダーで、Q値が1.4W以上、C値が0.9cu/u以上の性能をコンスタントに保証しているところは、かつてのR-2000住宅業者しかいない。 
新住協のQ-1業者はあまりにも玉石混交。関東以西ではまともにQ-1と言える業者は1〜2社。 
パッシブハウスのクループは、いずれも試作品段階で、「面展開」の動きが見られない。
ダイキンの営業部に、こうした地場ビルダーを掘り起こし、きちんと経営と技術面で武装させ、一つの勢力を構成して行ける猛者の存在を期待するのは、残念ながら経験値的にムリ。
こうしたこともあって、ダイキンがHPのカタログで表示している省エネ性能は、Q値が1.9Wのトップランナーの数値に過ぎず、C値は2.0cu/uの数値。
デシカにとって最低の数値と考えたらよかろう。
これで、年間冷暖房費+換気+除加湿費が家庭用デシカを採用することで30%削減出来ると言われても有難味が全然ない。
換気に、デシカを採用することで50万円高になるとしたら、年間電気代が3万円強安くなるにしても償却に16年はかかる勘定。
したがって、単純な省エネ談議のセールストークでは、消費者も業者も振り向いてはくれない。

もう1つの特徴は、これが超高気密・高断熱住宅と結びつき、除加湿機能付きセントラル空調換気システムとして採用した場合は、その快適効果が抜群のものになる。
ともかく、家の中で風邪を引く心配がなく、夏は上高地か軽井沢なみの爽やかさで、冬は沖縄なみの快適さ。
もちろん、掃除は週に一度でよく、室内で洗濯物が乾くし、布団は干さなくても一年中ポカポカ。花粉や土ホコリ、騒音は一切入ってこず、安眠が出来てストレスが吹き飛ぶ。
その最上質の快適さを保証してくれるのがデシカと言う名の調湿機能。
ところが、残念なことにダイキンの役員も社員も、ほとんどがその快適さを自分の家で体験していない。実感がなさすぎる。
したがって、年配者や幼い子供を抱える主婦層に本気で訴える迫力がない。
いや、これはダイキンだけではなく、本当は住宅を売るビルダーの方で確信がないと、絶対に需要を開拓出来ない。

家庭用デシカには、「除加湿換気」だけを売ってゆくやり方と、「除加湿機能付きセントラル空調換気システム」として売って行く2つの方法がある。
しかし、私の経験値からの判断に過ぎないが、私にはどこまでも「除加湿機能付きセントラル空調換気システム」にしか興味がない。 「除加湿換気」は消費者に薦めたいとは考えない。
つまり200φのダクトを効率よく設計・施工してゆくシステム。
このダクト設計というのがことのほか難しい。 私は今まで300戸近く経験してきているので、根太間を活用して最短距離で、しかも風を一切感じない設計方法を体得してきている。
そのノウハウを、ボランタリーで消費者に提供してゆきたいと考えている。
そして強調したいのは、このセントラル空調換気システムのポイントは、その施工精度とアフターメンテナンスにある。
私がボランタリーで協力させていただくダクト設計の場合は、その工事業者はどこまでもオリエンタル冷熱に限定させていただく。 同社が考案した機能的な分配器や光触媒機能、メンテを含めてこれを上回る企業が当面は存在しないから。
ダイキンはデシカ、空調機、ダクト工事を含めて一式286万円という標準価格を発表している。
この価格を出せる人は限られる。だが、オリエンタルとのタッグを組み、優れた地場ビルダーと組んでゆけば、200万円を下回ることは困難でないはず。


さて、この家庭用デシカを採用して行く条件として、冬期の相対湿度を50%に維持し、ガラスに結露を起こさせないためにはどうしてもU値が1.0W以上のサッシが不可欠。
スウェーデンハウスが採用しているアルミのカバーのないウッドサッシだと、間違いなく入手出来る。
しかし、東京以西の施主にウッドサッシの塗装を強要することはとても困難。
このため困っていたところだが、今度のホームショーに恰好のPVCサッシが展示されていた。
スタイルテック社のトリプルサッシで、北総研の試験をクリアーして、1.0WのU値を近く取得する予定というもの。

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写真は木目がカラープリントされているためにやや高いが、普通のホワィトの0812の外開きだと、場合によっては5万円台で消費者が入手出来る可能性が高い。
ただし、品ぞろえなどにまだまだ問題があり、簡単にお薦めするわけにはゆかないが、一つの大きなステップになることは間違いない。

真空断熱+.JPG

また今回、初めて真空断熱材が登場していて、注目された。
上の写真がそれで、クラボウが自社の20ミリ厚の真空断熱・ビグラスを充填断熱材の奥に設置し、ウレタンの吹込みで囲うというもの。
なにしろ、木部にクギが打たれて充填断熱材が破裂するのを怖れ、左右に3センチ以上の空隙があり、幅一杯に施工していない。このため性能は思ったほど出ていない。そして、価格も普通の吹込みに比べると2倍近く高い。
しかし、これが改善されてゆけば、防火面で心配のある外断熱材よりは面白くなるかもしれない。だが、まだまだ道は遠い。

アイシネン.JPG

それと、東濃の業者仲間から、水発泡ウレタンの吸水性が問題だと言われていたので、アイシネンにいろいろ実態を訪ねてみた。
水に浮くアイシネンは、たしかに水蒸気を少しは通すが、耐久性にはほとんど問題がないとのこと。
ウレタンの水発泡の場合は、メーカーにいろいろ確かめて、厳選する必要があるようだ。

このほかにも数点気になる商品が目に付いたが、今回はこの範囲にしておく。






2012年10月20日

920社も参加した中小企業総合展で発見した3つの新商品


先にネット・フォーラム欄で紹介したように、「中小企業総合展 JISMEE2012」 がさる10月10〜12日の3日間開かれた。
こんな展示会があるとは、今まで知らなかった。 
なにしろ、部品・製造技術、 情報・通信、 流通・物流、 ビジネス・教育、 環境・都市、 住宅・建築、 新エネ・省エネ、 医療・バイオ、 福祉、 生活・文化、 食品など、関心のある分野が11もある。ビックサイトの東1、東2、東3のホールになんと920社も出展している。海外からの出展コーナーを含めると1000社以上。
そのうちの5%の50社が、何だかだと言って住宅に深く関わっている。

ジャパンホームショーと会場の広さは変わらないが、一方はせいぜい出展社数が300社以内。その3倍以上の出店社数に圧倒された。 
ホームショーのように一社がいくつものブースを借りて大きく展示していると言うことはない。 全社が同じ狭いブース。 それがところ狭ましと 屋台のように並んでいる。
それを1つ1つ見て、新しい発見をしょうというのだから、まさに 「宝探し」 状態。
最低3時間の時間をかけないと満足に見て回われない。 それを、「2時間もあれば十分」 と勝手に思い込み、午後の3時に入館したのが大間違い。 残念ながらいくつかを見落とすことになった。
しかし私個人、面白いと感じた発見が6件あった。
そのうちの3件はまだ揺籃期で、商品としての完成度が低い。したがって皆さんに紹介出来る段階にきていない。 残りの3点に絞って紹介したい。

前から温めていたテーマに「雷対策」がある。
昔から、「地震、雷、火事、親父」 と言う、4大恐ろしき物。
この中から、最初に「親父」が姿を消した。 
地震と火事に対しては、ツーバィフォーをオープン工法として日本へ導入することが出来、直接・間接的な影響でかなり解消出来たと考えている。 しかし、外壁や床が一体構造化していないパネルによる怪しげなツーバィフォー工法が横行。 
また、下町の古い木造住宅群が直下型地震で火災旋風を起こすかもしれない。 関東大震災では110の火災旋風が発生し、死者行方不明者約11万人のうち、ほとんどが火災による死者だったと言われている。 1火災旋風当たり1000人の焼死者が出たという恐ろしい勘定。
もし、初期消火に失敗し、火災旋風が起きたら、ツーバィフォー住宅や鉄筋コンクリート住宅も 決して安心ではない。

そして、次に控えるのは雷。 
私は700棟近くの住宅を提供してきたが、落雷による被害は一つもなかった。 このために、落雷事故は飛行機事故と同じできわめて確率の低い事故であり、避雷針を備えて雷鳴の恐さを我慢出来れば、それほど恐ろしいものではないと考えていた。
ところが雷銀座の群馬県では、事情が全く異なっていた。
以前に、マイスターハウスのお客で、雷の被害を受けた前橋の高橋邸を訪ねて 被害の実態話を聞いたことがある。
「ドカーン」 という大きな音がして停電。 「近くへ落ちたな」 とご夫妻で話していたらキナクサイ臭い。 2階へ上がって見たら寝室の石膏ボード2ヶ所がめくれて穴が開いていた。 石膏ボードの家でなかったら火事になっていたところ。 そして2階のクーラー全部と、1階のテレビと電話、ドアホーン、アンテナもブースもやられていた。
「外壁は何一つ損傷していないから、矢張りアースかクーラーのドレーンから拾ったのでしょうね。 壁の修理、ドアホーン、クーラーは保険が効くけどテレビは効かない。このため、それ以来は雷が鳴るとテレビのコードを引き抜いています」 という。
そして、一番困ったのが電話の不通。 1階のクーラーと冷蔵庫が助かったので最低限の生活は出来たが、当時は携帯を持っていなかったので、訪ねてきた会社の人の携帯をずっと借りまくったという。

マイスターハウスによると、前橋展示場が落雷の被害をうけ、1週間ばかり営業停止を余儀なくされたことがあるし、毎年1%程度の施主が落雷被害に遭っていると言う。
最近はコンピューターの時代。 事務所や自宅でコンピューターがやられたらプランも見積もりも構造図も吹き飛んで、仕事にならなくなる。
そこで、素人考えで雷予報が出たら、分電盤の主要な電源が自動的に落ちる装置が開発されていないだろうかと東電などに聞いてまわった。 なかなか良い返事が得られなかった。
ところが、今年の9月末にテレビ東京が、従業員270人という中小企業でありながら、雷テクノロジーセンターという素晴らしい雷発生の実験装置を持っている音羽電機工業を紹介していた。
雷に特化したプロの集団がいることが分かった。
早速電話したら、中小企業総合展へ出展するという。 そこで、初日に駆けつけたと言う次第。

いろいろ聞いてみると、雷の被害を最も受けているのが業務関係で、落雷対策が最も進んでいるのが工場などの企業だという。
・高圧電源  ・低圧電源  ・制御電源  ・電話回線  ・通信回線  ・太陽光発電システム
・接地間 そして最後に住宅用。
たしかに、私どもは商売として住宅のことを第一義に考える。 しかし、落雷で工場の操業が出来なくなったり、事務所が電話やコンピューターが使えなくなったりしたら、その被害は甚大。
単に避雷針を設ければよいというものでないことが良く分かった。

そして、住宅の場合は雷の侵入経路が4つある。
1つは電源線。 コンセントにつながっているほとんどの家電や照明が、電源線から被害を受ける。
2つは通信線。 電話回線やケーブルテレビ、インターネット回線がこれ。
3つはアンテナ。  テレビのアンテナなど。
4つが接地線。  アース線など。
つまり、これらの4つの侵入経路から、雷は家の中に入ってくる。 私が考えていたような単に分電盤のブレーカーを落とせばよいという単純なものではない。
それぞれ4つの侵入経路に、適切なアスレタ (SPD) を取り付けない限り、雷から各種の機器を守ることが出来ない。
このほかに、太陽光発電対策用アスレタもあるのだが、今回は省略させてもらう。

ホームアスレタとテレプロテクタ.JPG

まず、電源線と接地線。
これはホーム分電盤の中に取り付ける「ホームアスレタ」が、被災防止の役目を担う。
上の写真の右側の機器。 かなり小さい。
小さいのは、ホーム分電盤に納めるため。 大きな分電盤だと、大きな機種を使うことができるが、一般家庭ではこれが標準品。 価格は工事費別で8000円とか。
電源線に落雷があったとか、前橋の高橋邸のように接地線から落雷を拾った場合は、このホームアスレタが破壊することによって、家の中に雷が入ってこないようになる。
したがって、落雷があれば、このホームアスレタが壊れていないかどうかを確かめねばならない。そして破壊されていたら、直ぐに取り換える必要が・・・。
この故障の有無をどのように見極めるかについては、音羽電機のプロに聞いていただきたい。

次は、電話回線とコンピューターに繋がっている通信線。
これに用いるのが上写真左の「テレラインプロテクタ」。
このプロテクタにはいろんな種類がある。それぞれの用途に応じて、プロに最適機種を選んでもらうこと。

TV同軸ケーブル.JPG

そして、アンテナに付けるのが、上写真の「TV同軸ケーブル用SPD」。
しかし、CATV同軸ケーブルを引きこんでいる場合は、上記のSPDだけではダメ。
各テレビとパソコンにそれぞれ「TVプロテクタ」を付ける必要があるとのこと。
したがって、最低で3個のSPDが必要で、CATV同軸ケーブルを引きこんでいた場合には6個以上が必要になる勘定。
価格は、一概には言えないが、工事費別で3万円から5万円程度ではないかという。
それで、雷の被害から全ての家電を守れるとしたら安いものだと思う。 ただし、私は雷のことに関してはズブの素人。音羽電機のシステムを導入すれば絶対安全だと保証することはとても出来ない。その点は、よくメーカーに確かめてください。

次はNHKが取り上げた 「LED照明の青色光を浴び過ぎると、睡眠のリズムが乱れるなどの影響が出るおそれが高い、ということで、眼科医などで構成する研究会が本格的な研究を開始し始めた」 というニュース。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121010/k10015627211000.html

青色発光ダイオードでは、中村修二氏が日亜化学工業に200億円を請求し、東京地裁がそれを認めたとのニュースで、私のような素人までもが関心を持たされた。
技術的なことは何一つ分かっていない。 ただわかっているのは、今までの蛍光灯は電子を電離したイオンにぶつけて発光させるのに対して、LED蛍光灯は半導体を使って電子エネルギーを直接光に変換する素子、という程度のこと。
そのLED蛍光灯が、医療機関でも使われるようになってきており、とくにベッドのある病棟で使うことは問題が多いらしい。 研究会が始まったばかりなので、まだ結論が出たわけではないが、NHKが取り上げとなると関心を持たざるを得ない。

エコらる蛍光灯.JPG

朝、そんなニュースを聞いたので、必然的にLED照明の展示が気になっていた。
そこで、目にとびこんできたのが「エコらる」社の蛍光灯。
上の写真で3本並んでいる中で、一番左の光の幅が細い蛍光灯がそれ。
消費電力計で他の2本と比べて見ると間違いなく半分。 それでいて明るい。 約20Wの電力で40Wの明るさ!! というのは間違いない。 
技術屋の社長さんは、「寿命は今までの蛍光灯の約5倍超の3万時間と長寿命。 青色を控えており、昼光色、昼白色など7種類の柔らかい色を揃えているのでどの職場にも最適。 とくに医療関係には絶対のお薦め。 40Wの蛍光灯の稼働温度は75℃だが、エコらる蛍光灯の稼働温度は35〜40℃。したがって、1本に付き年間500円の冷房費の節減になります」 と力説。 確かにそうだろうが冬期の暖房費がその分必要になる勘定・・・。

なぜ20Wで40Wの明るさが実現出来るのかを聞いたが、残念ながらこちらの知識のなさで消化不良。
ともかく、高周波インバーターの電気回路コントロール装置と電源感知器の動きを制御し、ツーウェイ回路を形成。 高周波を利用した放電で蛍光灯を発光させている。
いままでの蛍光灯は、発光と同時に余分な熱を出して電力を消費しているが、エコらる蛍光灯は発光はするが熱を使わないので使用電力が半分で済む。 それに、いままでの蛍光灯は安定器が必要で、これにも電気代がかかっているし、寿命は10年と言われており、取換えが必要になる。 
「したがって、当初コストは今までの蛍光灯に比べると高いが、長期的にみると安い」 と断言。
価格は、一本5000円という。 たしかに今までの蛍光灯が400〜500円に比べると10倍以上。
しかし、LEDの一本1万円に比べると半値。 LEDが持っている青色で目がやられる問題点がないとすれば、LEDに変わって普及するかも知れない。 ただし、家電の量販店ルートでは売らないという。

ウィンドウィル.JPG

裏側.JPG

最後はエア・オプト社の「ウィンドウィル」。
私は天井付きのスーパーインバーターエアコンが大嫌い。 展示場はソフトで風を感じないセントラルシステムだったのでいくら長くお客と話をしていても平気。お客もその心地よさに大満足。 ところが、貸しビルの本社では天井付きのエアコンの痛さには泣かされた。とくに女性社員には辛い思いをさせた。 食事へ行っても天井エアコンの店だと逃げ出した。最悪のシステムだと思う。 
そのエアコンからダクトを引いて、広い範囲に空気を拡散しようというのがオプト社のシステム。 だから、本来だったら見向きもしない商品。
私が面白いと思ったのはシステム全体ではなく、電気を一切使わない気流撹拌吹出し口。
ダクトによる天井吹出し口からは、夏は滝のような痛い冷気落ちてくる。 拡散させるといういくつかの吹出し口を採用してみたが、いずれも失格。モロに冷気が降下。 したがって、天井面から吹降ろしている各社のセントラルシステムは、どれも断熱・気密性能不足住宅用で 消費者に不快感を与えるシステムばかり。

ところが、このウィンドウィル吹出し口を裏から見ると、空調機の風でフアンの中の二重になったプロペラが自動的に回り、室内の空気と混ぜて冷気を送るようになっている。
「この、吹出し口だけを欲しい」 と言ったら、「ダメです」 と言われたが・・・。
本当に、どれほどの効果があるかを展示会場で確かめることができなかった。 あるいは思ったほどの効果がないかも知れない。しかし、今までの天井吹出し口よりはかなりマシなはず。








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