2012年05月13日

省エネのメリットが単にカネだけなら太陽光へ走る ! (下)


私の不注意で、連休前にこのブログ欄への投稿が出来なくなり、暫時一方的に休ませていただきましたことに対して、お詫び申し上げます。

その間、このブログの (下) に当たる部分の内容は、ネットフォーラム欄の、「ちょっと長目のつぶやき」 として、10回に亘って掲載しました。
この「今週の本音」のブログ欄で書きたかったことは、10回のつぶやきに集約されています。
従いまして、(下) の記述は割愛させていただきます。

ともかく、7月からのメガソーラを含めた42円という買上価格によって、地場ビルダーは大変難しい選択を迫られています。
そして、残念ながら10回に亘るつぶやきでは、その具体的な解決方向を提示すことが出来ませんでした。
もうV地域やW地域においては、観念的なパッシブハウスの本家争いなどは、全くと言ってよいほど無意味になりつつあります。
i-smart のように、5〜8kWの太陽光発電を無料で搭載が可能なシステムで、しかもQ値が0.9W以上で、C値が0.5cu/u以上の高い性能を持ち、35〜40坪の住宅の坪単価が65〜70万円以内でないと、もう消費者は振り向いてくれません。
「パッシブハウスこそが最高」 と、いくらマスターベーションしていても、全くの独善。
一条の産業化という怒涛の前に、沈没あるのみ。

多くの地場ビルダーや大手ビルダーは、消費者が相見積もとらずに i-smart へ靡いているので、その恐怖を実感出来ないでいます。
私は、若干ですが何人かの消費者の方からメールを頂き、一年前から消費者が大きく変わり始めてきていることに気付かされてきています。
まさに、「ビルダーが気がつかない静かな革命」 が進行中。

地場ビルダーでさえ気が付いていない静かな革命ですから、資材や設備機器メーカーはほとんど気付いていません。
まず、その実態を知って頂きたい。
私のような個人的な情報だけでは信用出来ないでしょうから、専門紙誌のトップ記者に正確な情報の提供を求めて下さい。

そこから、スタートするしかないと思います。


2012年04月25日

省エネのメリットが単にカネだけなら太陽光へ走る!! (中)


カナダで始まったR-2000住宅運動は、暖房費、換気気、給湯などのエネルギー消費量を、紀元2000年までに当時平均平気家庭の1/2から1/3にすることを目的としていた。
例えば50坪で30万円のエネルギー年費がかかっていたとする。それを坪8万円の投資、つまり計400万円の投資で1/3の10万円の燃費に出来たとする。年に20万円の削減。400万円の投資が20年で償却できる。
これが住宅で許される新規投資の最低条件。 20年以内に償却出来ない話には、どんな消費者も乗ってはこない。

日本でR-2000住宅運動をやろうとした時、東京周辺の一般的な年間燃費は40坪で20万円程度。サッシなどの価格が高かったから、当初はR-2000住宅の仕様にするのに坪10万円は余分にかかった。そして、年間燃費は10万円が削減されて半分になるのがやっと。
これだと400万円を償却するのに40年もかかる。
だから最初は、玉置宏夫人など数人の方にしか関心を寄せてもらえなかった。
このため、燃費以外のメリットを並べ挙げるしかなかった。
●花粉が入ってこないだけでなく、空気が新鮮で子供のアトピーの心配がなくなり、治療代が年2万円は浮く ●全館24時間空調換気・除加湿で家族4人の風邪などの治療費が年に2万円助かる ●夏や冬にホテルなどに泊まる必要がなくなり宿泊交通費代が年に8万円は少なくなる ●掃除が週に1回で済み、主婦の手間と電気代が年間2万円は得になる ●冬期の加湿で造作やクロスの暴れや隙間がなくなるので、リフォーム代が浮く ●冬期は身体の芯の寒さがなくなり、夏期は刺すような冷風と熱帯夜がなくなり活動的になれるので、収入が10万円は増える etc…。

それでも許されたのは坪5万円高まで。
そこで、次世代省エネ基準よりも優れた高気密住宅を5年以上も先取りし、花粉対策用住宅として売り出したらバカ受け。
そして、数年後にはサッシなどの量産効果が出てきて、坪5万円高でR-2000住宅が供給出来るようになり、20年間で償却できるようになった。
プラス、上記の燃費以外のメリットが理解されるようになって、R-2000住宅は何の抵抗もなく一般の消費者に迎えられた。
この時に必要とされたデータは、間欠運転に比べて24時間セントラル空調換気運転はどれほど電気代が余分にかかるか? であった。
このため、夜間に電気を切った場合と切らない場合とでは燃費がどれほど違うかを、夏と冬の2回に亘ってダイキンに測定してもらった。
その結果、切った場合は 朝に立上げのフル運転をするのでその電気代がバカにならない。
一方、Q値が1.4WのR-2000住宅では、夜中も時折運転しているだけだから、24時間運転の方がむしろ燃費が少なくて済むということが判明。
このため、全世主に24時間運転を説いた。 ただし、「夜中とかお出掛けの時は、設定温度を1〜2℃下げた方がお得ですよ」 と。
そして、40坪の住宅での年間電気代は、当時は家電のCOPが悪くセントラル空調換気代を含めて13〜18万円というところが相場だった。

そこへ、セキスイハイムのQ値0.99W住宅が飛び込んできた。新住協のQ-1運動とともに。
ただし、新住協のQ-1は暖房費だけを目的にしていたし、「実質性能値がQ-1ではないものでもシミュレーション値で次世代基準の何分の1かの暖房費であればQ-1と呼んでよい」 との、消費者を無視した工務店志向型の独善的な面が見られる。
フェアの時、関東地域の数社のモデル棟を見て歩いたが、R-2000住宅の厳しさに比べるとはるかに性能と技術基準が低く、チェックシステムのなさに、正直なところ呆れた。

しかし、その次に飛び込んできた無暖房機住宅とかパッシブハウス住宅は、単に暖房だけのシミュレーションではなく、ある程度の科学データと実績の裏付けを持っているので、注目させられた。
無暖房機住宅の場合は、信大構内に建てた実験棟と2つのモデル、1つの実生活棟のデータを、信大・山下名誉教授が、下記以外の茅野の介護施設も含めて各誌に発表されている。

http://passivehouse.jp/images/081102_yamashita.pdf#search=`信大山下名誉教授`

もし、上記が開かなかったら、「長野県での無暖房住宅の挑戦と展望」 から開いていただきたい。
これには4例が記載されているが、実際に人が住んでいるのはQ値が約1.0WのI邸のみ。
しかも冬期は18.3℃での連続運転で、年間冷暖房費が40.7MJ(11.3kWh)/u と言われても、これをそのままデータとして活用してよいかどうかは疑問。
しかし、初めて取られた年間の実生活のデータなので、大切にしたい。ただ、それ以降の実生活データが示されないのがさみしい。

ユーロ.jpg
北海道では、帯広の環境負荷低減住宅協が数戸の住宅でかなり正確なデータを取っている。
しかし、表示されているのは上記のように1種換気と3種換気の差だけで、非常にもったいない。

西城.jpg
また、3年前に西城産業が発表したQ値約0.6Wの住宅では、かなり多面的な調査を行っている。
だが通年の資料を入手していないので、何とも寸評出来ない。

これに対して、今年の3月に発表された今川設計が厚別に建てたQ値が約0.5Wの住宅の、11年3月〜12年2月までの年間暖冷房費が、今年は大変な寒さだったにもかかわらず15kWh/ua で上がっているのが注目される。

http://imagawa-k.jp/2012/03/201112.html

なお、この住宅では単に冷暖房費だけではなく熱交換気、各室の温湿度のデータをとっているので、実生活がなされているのなら それらの数値も一緒に発表していただけたらと期待したい。

北関東のQ値0.9Wのセントラル空調換気システムのY.S邸。この精密な年間暖冷房・換気の消費電力の記録は、今週の本音・09年11月17日に掲載してある。
24時間全館運転で07〜08年は23.64kWh/uで、空調機を再熱ドライに変えた08〜09年は24.14kWh/uで、冷暖房・換気では十分に所定の範囲内に納まっている。
関東以西では、Q値が0.9Wであれば、全館24時間運転であっても、冷暖房・換気の消費電力は25kWh/u以内で上がることを実証してくれている。

いままで、パッシブハウスないしは準パッシブハウスでいろんなデータが発表されているが、私が最も信頼しているデータは北関東のhiro邸のもの。
ブログ・今週の本音で2008年8月5日から25日まで、延べ5回に分けて報告しているので、時間のある人は再読を。
そのエキスを抽出すれば下記のようになる。
hiro-1.jpg
まず、温度とりで、室内外の温湿度を3年間以上に亘ってパソコンに入力。
上は、その厖大なデータのほんの一部に過ぎない。
冬期のデータは07/12/23〜08/1/16日までの20日間。(メモは間違い。スキャンで短くなりました)
この20日間に、赤い線の外気温度が夜間に零度以下になった日が17日もあるが、室温は24℃設定で、1,2階とも22〜23℃をキープしている。
そして、青い線の室内相対湿度はほぼ40%前後を維持している。

夏期は08年の7/6〜7/31日までの20日間。(このメモも間違い)
室温は1、2階とも27〜28℃で推移しており、相対湿度は 最初は高いが、7月13日ごろから40%を切っているのが目に付く。
このように、hiro邸は夏期の高温多湿と冬期の過乾燥からの完全脱出に成功。
24時間セントラル空調換気・除加湿コントロールを見事にやり抜いている。
ハーティホームはR-2000住宅でこの難問に挑戦したが、hiro邸ほどには成功しなかった。
それは、Q値とμ値に対する考えが甘かったからだと気付かされた。
R-2000住宅のQ値は1.4W。
これに対してhiro邸のQ値は ダブルハニカムをカウントして約1.0W。 実質的には1.06W前後というところであろう。
そして、μ値を小さくすべく努力している。
hiro-2.jpg
それでも、冬期の設定温度がやや高いことと、湿度管理を行っているために年間暖冷房費は6万7000円。換気や給湯費を入れて10万9000円。
この数字は必ずしも正確なものではないが、一応の基準値と考えてよいはず。
hiro邸は3.14kWの太陽光を搭載している。そして、年間11万円は稼いでいる。
したがって、セントラル空調換気・除加湿+給湯費は、全て太陽光が賄ってくれている。
そして、3.14kWではなく4kWを搭載すれば、全ての電気代を賄ってくれる。別に42円でなくても。
したがって、大手住宅メーカーは、住宅性能は次世代省エネ基準に据え置いたままで、太陽光に走っている。この傾向は容認して良いのだろうか?

さて、上の電気代を 深夜電力などを考慮して、パッシブハウス研究所の言うように年間kWh/uに置き換えてみたのが一番下の数字。
二次エネルギーで46.9kWh/uと大きい。
hiro邸の公称床面積は約138u。
しかし、20uの大きな吹き抜け空間と小屋裏機械室を持っているから、実質的には160uと考えてよい。もし、その数値で割れば40.5kWh/uとなる。
冷暖房・換気だけでは27.2kWh/uということになり、Q値を0.9Wにすれば25kWh/uを下回ってくれるものと推定される。
原発による余剰な深夜電力が次第に少なくなってゆくことを考えると、やはり太陽光よりも太陽熱給湯を考え、関東以西でのQ値は、R-2000住宅の1.4Wではなく、0.8〜1.0Wにして行くべきなのではなかろうか。
その上で、不足する分を太陽光に対する適切な投資で、必要な分だけを搭載して行くと言うのがどこまでも本筋だと考える。
しかし、一次エネルギーを120kWh/u以内に納めるのは至難の業。 可能ではあるが坪単価が異常に高くなってしまう。

このhiro邸のシステムに対して、今秋市販を予定されているダイキンの家庭用デシカは、どの程度の能力を持っているのだろうか?
多くの人がその内容を知りたいと願っているはず。
だが、発売予定は今秋というだけで、まだ多面的な検討が加えられている段階らしく、詳細は教えてもらえない。
ただ、何人かの仲間は、業務用の250m3のデシカを据え付けて、データを取り始めている。
ご案内のように、一昨年の夏から昨年の夏まで、S邸では500m3の業務用デシカに光触媒機能を付加してダイキンにデータをとってもらった。
その厖大なデータから、30枚余のデータを見せて頂いたが、どこまでも「部外秘」 ということで、発表は一切差し控え中。

しかし、業務用デシカの能力は公知の事実。
その性能は、限りなくhiro邸の数値に近いということだけは言ってもよいと思う。
ただ、空調換気を含めたトータルのkWh/uがどうなるか。 また、価格がいかほどになるかについては教えてもらえない。
あと暫くは、我慢すべきよう。

2012年04月20日

省エネのメリットが単にカネだけなら太陽光へ走る!! (上)


どうも様子がおかしい。

2005年までは、日本の住宅業界の省エネ化を理論的にも技術的にもリードしていたのは、間違いなくカナダ生まれのR-2000住宅だった。
次世代省エネ基準のQ値が2.7W、C値が2.0〜5.0cm2の時代に、その2倍以上の性能であるQ値が1.2W〜1.4W、C値が0.9cm2というR-2000住宅の基準は、画期的なものだった。
現在のトップランナー基準が1.9Wであることを考えても、その素晴らしさが分かる。

それだけの性能を出すには、当初は高性能サッシなどの価格が高いために、坪単価が10万円近く高くならざるを得なかった。
このため、R-2000住宅はテーク・オフするために数年間の準備時間を余儀なくされた。
しかし、PVCサッシの量産体制が整ったことでコストダウンが進み、次世代住宅基準の2倍の性能を持ちながら、販売価格は大手のプレハブメーカーのそれよりも安いR-2000住宅が可能になり、口コミで固定層が生まれていった。

そして、強調しなければならないことは、R-2000住宅は建設大臣認定制度としてスタートしたので、最初から学会や産業界の支援を得て、きちんとした設計・施工マニュアルを持ち、認定設計士や認定インスペクターの養成システムとチェックリストを持っていた。
そして、その性能はコンピューターシミュレーションと完成時の気密テストによって、きちんと厳守されていた。
この厳しい完成時の気密テストをクリアー出来ないために、工事部門をアウトソーシングしている大手は軒並みに離脱するしかなかった。
C値0.9cm2という気密性能を克服できなかったのである。
そして、蚊帳の外に出た三井ホームは、ツーバィフォー建築協会の新任の専務理事を籠絡して、カナダ政府との友好関係で締結していた日加R-2000住宅協定を、一方的に破棄してしまった。この犯罪行為で、その後の日本の住宅は停滞を余儀なくされた。

しかし、特筆すべきことは、R-2000住宅運動が全国にR-2000住宅の専業地場ビルダーを生んだということである。
片手間に、R-2000住宅をやっているのではない。また、R-2000住宅は金融公庫の特別融資枠もなく、補助金制度は一切なかった。
それなのに、自発的にR-2000住宅に特化して、年間40棟以上をこなす地場ビルダーが4社、年間5〜10棟をこなす地場ビルダーが20社近く生まれた。
いわゆる産業化が進んだ。
そして、R-2000住宅に触発されて、スーパーウォールとかFPの家とか、新住協のQ-1住宅などの組織化、産業化も進んだ。
しかし、核になるR-2000住宅の日加の友好関係が破棄されたことにより、その後の地場ビルダーの産業化運動は、必ずしもスムーズに進んでいるとは言えない。

そうした閉塞感が漂う中に登場したのが、スウェーデンのイェーテボリ市で暖房機のない20戸程度のタウンハウス団地を開発したハンス・エーク氏。
外断熱協の招きで日本各地を公演して回った。
その中で、強く反応したのが長野の「信州の快適な住まいを考える会」。
信大の山下教授を中心に勉強会を重ねていたが、煽られて一挙に「暖房機のない住宅に取り組んでみょう」ということになった。そして、数社が暖房機のない住宅にトライして、山下先生が一年に亘って貴重なデータをとった。
このトライとデータで判明したことは、「無暖房機住宅」というのはたしかに暖房機がついていない。だが、顕熱交換機には結露を防ぐという目的もあってプレ・ヒーターという電熱器がついている。
原始的な電熱器で暖めた空気を導入している住宅にすぎなかった。
それと、やたらと断熱材を厚くすると冬期でもオーバー・ヒート現象が起こるので、換気装置に直接外気が導入出来るバイパス機能が必要だということが判明した。
しかし、この無暖房機住宅はコストがかかりすぎるため、何社かモデルハウスを建てたが、継続的に受注を確保することが出来ず、結局は産業化できなかった。
専業の地場ビルダーが生まれなかったのである。

そのあと、各地で様々な試みが続けられた。
そして、札幌の3-0-3運動や、帯広におけるいくつかのトライで、北海道ではQ値0.7〜0.9Wクラスの住宅が、坪60万円台で供給出来るようになり、着実に市民権を獲得しつヽあった。だが、トップランナーの専業業者を生むところまでには至っていない。

そんな2009年に登場したのが一条工務店のi-cube であり、森みわ女史のパッシブハウスだった。
その前年の08年に、私は仲間とドイツのパッシブハウス研究所やサッシメーカー、換気メーカー、住宅メーカー、資材メーカー、流通業者を回ってパッシブハウスの実態調査を行った。
パッシブハウスというのは、フランクフルトの南15キロのダルムシュタット市に今から21年前にヴォルフガング・ファィスト博士が建てたデモハウスをもって嚆矢とする。
当時は高性能サッシがなかったので、博士自身が手造りでサッシをつくらせたという熱意が、年間一次電力消費量が120kWh/m2 という住宅を生んだ。
博士の意欲には強く打たれた。
しかし、カナダのR-2000住宅の時に直面したのと同じ問題を、パッシブハウスは抱えていた。
寒冷地のドイツは、カナダと同様に冬期の暖房費だけが問題。
夏期は乾燥期で、直射日光が入らないように外側にブラインドさえつければ、相対湿度が50%以下と低いので冷房は不要。つまり、暖房負荷だけを考えておればよい。
関東以西の条件とは、根本的に異なる。
それに、ドイツをはじめヨーロッパの学会で大問題になっているのは冬期のダニ、カビ発生によるアトピー対策。
これに対して、パッシブハウス研究所の住宅は解決策を用意していなかった。
つまり、除加湿問題に無頓着すぎ。理論体系なし。

冬期が雨期のヨーロッパでは毎日が曇天か雨天と言ってよい。
湿度が高いのに全館暖房をするから、日本と異なり冬期にダニ、カビが大発生する。
15年前に、R-2000住宅の施主の弟さんで、ドイツで医師をやっている方からその実態の詳しい報告を受けていた。
ヨーロッパでは化学物質によるアトピーなどは完全に追放したが、ダニ、カビ問題は未だに解決策を用意出来ないでいる。
外壁が、全て透湿性のよい資材で構成しているので、ドイツの冬期のダニ、カビ問題の解決は容易なことではない。したがって、子どものいる家庭では、冬期のドイツのパッシブハウスはあまり奨められたものではない。
そして、ドイツのパッシブハウスをそのまま日本へ持ってくると、夏は大変に苦しまなければならなくなる。

つまり、森みわ女史のいたずらな「ドイツ讃歌」 には、少し距離を置いて考えるべきと思う。
しかし、閉塞感漂う日本の住宅業界に、何とかして躯体の省エネ化という基本的な命題で風穴を開けようとしている意欲と努力は、大いに多としたい。
しかし、どちらかというと設計事務所にウェイトがあり、あのグループの動きからパッシブハウスの産業化が可能かどうかは未知数。
まだ、始まったばかりで結論めいたことを言うことは慎むべきだろう。
しかし、年間数棟で良いから、パッシブハウス専門の地場ビルダーなり地場設計事務所が育ってこない限り、産業とは言えない。
試作棟の建設は誰にでも出来る。
産業化というのは、コンスタントな需要を背景に、消費者の手の届く価格での供給体制をそれぞれの地場で創り、継続的な顧客層を獲得し続けること。
しかも、単なる省エネ化という魅力ではなく、もっと感動的な魅力を消費者に感じてもらえる商品でなければならない。

だから、価格を含めたシステム化が非常に難しい!!

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